おうちで実践!健康診断 vol.2 便
「健康診断を受けましょう!」というコラムで健康診断の重要性はお話しましたよね。
まだ見ていないかたは是非ご覧ください。
体の不調を隠すワンちゃん猫ちゃんですが、小さな変化はどこかにサインとして現れることもあります。そのサインを見逃したくはないですね。
そこで、オススメしたいのが、飼い主さんがおこなう自宅での健康診断です。
毎日のペットとの暮らしの中でできる簡単なものばかりなので、是非実践してみてください。
第2回はうんちについてお話したいと思います。
日頃のウンチから健康状態を把握することができます。
トイレに流しに行く前に、お散歩中ビニール袋に入れる前に、少し観察してみましょう。
*固さ*
さて質問です。
人ではバナナのような便が良いといわれていますが、犬・猫でも同じでしょうか。
答えはNOです。
よく、「うちの子ウンチが硬すぎて便秘気味かしら・・・」と心配される方がいらっしゃいますが、それぐらいがワンちゃん・猫ちゃんの健康な便なのです。
コロコロしていて、ティッシュで軽くつかんでも形がかわらないくらいがベストです。
逆に、ウンチを取ったあとペットシーツや地面に付くようですと、少し軟らかすぎます。
じゃあウチの子はずっとやわらかめかも!と思った方いらっしゃいますか?
そんな子は次のような原因が考えられます。
・食べすぎで消化が追い付いていない
・今のごはんが合っていない。
・食餌性のアレルギーがある
・胃腸が弱い、問題がある
・寄生虫感染などがある
・消化酵素が足りていない
軟らかいウンチは消化・吸収しきれていないということですので、栄養を取り損ねている可能性もあります。
一度、病院で相談したほうがいいかもしれないですね。
さて、いつもと固さが違っていたら割りばしなどでウンチをほぐしてみましょう。
「昨日あげたおやつが消化しきれずそのまま出てきていませんか?」
もしかしたらおなかに合わなかったのかもしれません。そのおやつはちょっとやめてみたほうがよさそうですね。
「毛が混ざっていませんか?」
毛が抜け変わる時期に体を舐めていて飲みこんでしまったのかもしれません。
もしくはどこかがかゆくてガジガジかじっているのかもしれません。
飲み込んだ毛の刺激で腸が軽い炎症を起こしてウンチがゆるくなることがあります。
逆に、飲み込んだ毛の量があまりにも多いと胃腸の中で毛玉ができてしまい、便秘になることもあります。ウンチだと思ったら90%くらいが毛だったなんてこともありますよ。
「異物はありませんか」
プラスチックの破片や草が出てくるときもあります。毛と同じで消化せずにそのまま出てきますので、下痢の原因になったり腸に炎症を起こさせます。
*色*
黒っぽいものはよく消化した良いウンチです。
食事によってウンチの色が変わることがよくあります。
着色料を使ったごはんを食べている子はオレンジ色っぽいウンチや赤茶色のウンチをします。
また、腸の出口(肛門)付近で出血があるとウンチのまわりに赤い血がつきます。
このようなときはさほど心配しなくても大丈夫なケースが多いです。
しかし、胃腸内で出血があると、どす黒いような便の色になるのですが、こちらは要注意です。胃や腸に潰瘍や腫瘍ができていたり、異物で胃腸を傷つけている可能性があります。すぐに受診しましょう。
*匂い*
ウンチはいつも臭いですよね。
でも健康なウンチより下痢のときのほうが臭くないですか?
また、下痢の種類によっても匂いはかわってきます。
単純な消化不良の下痢の匂いと、ひどい腸炎を起こしている下痢の匂いはだいぶ異なります。
下痢をしていて、さらに匂いがかなりおかしいと感じた場合は早めにウンチをもって病院に行った方が良いかもしれません。
お腹をこわしているときはご飯を抜くか量を減らしてあげてください。
ドライフードの場合は子犬・子猫のときのようにお湯でふやかしてあげましょう。
猫ちゃんは大人になるとふやかしたドライフードはまず食べてくれないと思いますので、その際は数粒~十粒程度を与えながら様子をみてください。
下痢が続いてなかなか治らない時や、ひどくなっていくときはすぐに受診しましょう。
ウンチの中にはいろいろな情報があります。
たまに観察してみてくださいね。
もっと詳しく知りたい方、同じ病気にかかっている愛犬愛猫と暮らしている方、
獣医さんに直接相談してみませんか。
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