「犬の膿皮症」
犬の皮膚には少なからず何らかの細菌が存在していますが、
健康な皮膚では菌が異常に増殖して皮膚病を起こすことはありません。
ところが、免疫力の低下や誤ったスキンケアにより皮膚の抵抗力が失われてくると、
細菌が異常に増えて皮膚が化膿することがあります。
……………………………………………………………………………………
症 状
……………………………………………………………………………………
皮膚が局所的に赤くなったり、
小さな膿ができて破裂したり、
浸出液がみられたりします。
このような状態になると犬はその部分を気にして舐めたり、こすったり、かんだり引っ掻いたりします。
さらに感染が進むと、皮膚は赤くただれ、潰瘍がみられたり、膿がじくじく出たりします。
皮膚症状に伴い、食欲・元気がなくなることもあります。
……………………………………………………………………………………
診 療
……………………………………………………………………………………
病歴や皮膚の病変の程度によっても異なります。
なんども繰り返し起こしている場合では、原因となっている細菌を特定するために、
細菌培養やどんな抗生剤が効くかを調べる感受性テストを行なうこともあります。
また、皮膚の病変の浸出液などから組織や細菌の種類を顕微鏡で観察することもあります。
治療は抗生剤が主体となります。
定期的な薬用シャンプーが必要なことも多いでしょう。
……………………………………………………………………………………
予 防
……………………………………………………………………………………
日頃のこまめな皮膚・被毛の手入れとシャンプーにより、皮膚を清潔に保つことが予防につながります。
とはいえ、洗い過ぎは皮膚のバリアとなる皮脂を落とし過ぎ、逆に皮膚に悪い影響を与えることもありますので、
正しいシャンプーの仕方やその子にあったシャンプー剤などについてかかりつけ医に相談してみましょう。