慢性心不全(僧帽弁閉鎖不全症) 第2回 獣医師 三宅
『慢性心不全(僧帽弁閉鎖不全症)と診断されたら』
心臓が悪いといっても、無理をさせなければ普通の生活がおくれます。
ただ、いくつか気をつけたい点もありますので参考になさってみてください。
*食事*
以前お話したように塩分は心臓の大敵です。
ですので、今まで以上に塩分には気を付けてください。
ワンちゃんようのおやつのなかには、残念ながら塩分が多すぎるものも存在します。また、脂肪の取りすぎも良くないですね。血液の流れが悪くなりますし、実際体に脂肪がついて体が重くなればさらに心臓に負担がかかります。
「おやつをどうしてもあげたい場合には手作りがオススメです♪」
例)簡単ジャーキー
1、スーパーなどで鳥のササミや砂肝などを購入
2、5㎜くらいの薄切りにする(ササミは麺棒でたたいてのばしてもOK)
3、クッキングシートに載せてオーブンへ(150℃で30~40分)
冷めたら密封して冷蔵庫で保管しましょう
*タンパク質の取りすぎには注意しましょう
心臓に負担をかけないように開発された処方食もあります。
*運動*
運動をすると酸素がたくさん消費されるので、心臓は十分な酸素を送るべく、心拍数を上げて一生懸命働きます。
心臓を長持ちさせる秘訣を覚えていますか?
そうです、
心臓に楽をさせてあげることですよね。
そうすると、運動はあまり勧められません。
でも、お散歩が大好きな子ってたくさんいますよね。
ですので、距離を少し短くしてゆっくりしたペースでお散歩してください。
残念ながら、ドックランで全力疾走はガマンです。
*定期健診*
病院や病気の進行度によっても異なりますが、
見た目に元気でひどい症状がでていなくても、半年に1回は病院に行きましょう。
半年といっても、人の4倍のスピードで時間が流れているワンちゃんにとっては2年経過しているのと同じです。
聴診、レントゲン、超音波,血液検査などで、病気の進行度を調べましょう。
慢性心不全とは、寿命を迎えるまでの長い間付き合っていかなくてはいけません。
ですので、あまり気負いすぎないようにしてください。
神経質になりすぎて飼い主さんが疲れてしまうとワンちゃんだって元気になれないですよね。
基本は
- 処方されたお薬をしっかり飲む
- 飼い主さんもワンちゃんも無理をしない
この2点に尽きます。
もっと詳しく知りたい方、同じ病気にかかっている愛犬愛猫と暮らしている方、
獣医さんに直接相談してみませんか。
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