フード豆知識 「年齢別フードは何が違うの?」 獣医師 葛野
皆さんはワンちゃん・猫ちゃんのフードはどんなものを与えていますか?
「どんなものでも同じじゃないの?」
そう思っていませんか?
実はフードの違いには大切な意味があるのです。
今回は年齢別のフードの違いについて紹介したいと思います。
よくペットショップで目にするのは「子犬・子猫用」「成犬・成猫用」「高齢犬・高齢猫用」ではないでしょうか?
これらのフードでまず大きく異なるのは含まれているカロリーです。
成長期である子犬・子猫には必要なカロリーは他の年齢に比べて多めになります。
一方、運動量も減り、代謝もだんだんと衰えてくる高齢犬・猫では必要とされるカロリーが少なくなるため、フードに含まれるカロリーも少なめになります。
そして含まれるミネラル・成分も若干変わってきます。
というのも、ライフステージによって、必要な成分の割合も異なるためなのです。もし、一緒に暮らしているワンちゃん・猫ちゃんのライフステージに一致していないフードを与え続けたら、どうなってしまうでしょうか?
カロリーの摂取のしすぎにより肥満になってしまったり、栄養が不充分で栄養失調になってしまう可能性があります。
ワンちゃん・猫ちゃんのそれぞれのライフステージにあったフードを与えてあげるよう心がけることが大切かと思います。
また、手作りフードは添加物がなく新鮮なものを与えることができるメリットがありますが、素材の質によってフードの質が変わってしまったり、栄養学の知識が必要だったり、難しい点もあります。
市販のフードでは手作りフードにあるようなメリットは少ないですが、メーカーによっては、病気の子の処方食を作れるほどの高度な技術を持っていて、常に一定の質のフードを作り出すことができ、かつ適度な組成で高品質のフードを生産しています。
手作りのフードと市販のフードを上手なバランスで与えて、ワンちゃん・猫ちゃんとのコミュニケーションを築きながら栄養も上手に管理できたら良いと思います。
メーカーによってはインターネット上でホームページを持っており、フードの品質について掲載しているところもありますので、興味のある方はぜひ検索してみてください。